長寿国ニッポン
日本は世界有数の長寿国であり、高い健康水準を維持していますが、同時に平均寿命と健康寿命の乖離や生活習慣病などの課題も抱えています。 とはいえ、世界的にたいへんに優秀なんですよね。
日本人は長生きするゆえに、健康に目が行くような環境が整っています。主なものは;
国民皆保険制度と高い医療水準
全国民が公的医療保険に加入しており、医療機関にかかりやすい環境が整っています。これにより、早期発見・早期治療が促進されています。
とはいえ、現状、役所から通知が届いても自己申告をして予約を取らなければならないので健康診断に行けていない人もかなりいるはずです。ただ、正社員・派遣社員・契約社員などで働いている場合は、保険と年金の管理も雇用とセットになっているので、「漏れ」は非常に少なくなります。そうした意味でも健康が半強制的に促進されていると言えるでしょう。
医療水準に関しては、何をどう測ればレベルがわかるか?というのも難しいところです。1人あたりの医療費とする場合は、物価についてはどう考えるのか?だとか、医者の数や看護師の数と国民数の割合なども曖昧です。患者になってみなければわからないし、どの地域のどの病院に行くか、どんな疾病や傷病だったかなどでも違いが出ることでしょう。

「ランセット」は1823年にトーマス・ウェイクリーによって創設された週刊医学雑誌で、世界5大医学雑誌の1つとして医学研究者に知られています。過去2世紀にわたって、医学の社会貢献を目指し、人々の生活に影響を与える医学研究や論文の発表の場として世界的に信頼されているジャーナルです。
2018年5月に「ランセット」に「HAQ(Healthcare Access and Quality)インデックス」のランキングが掲載されました。HAQインデックスとは、質の高い医療を受けられれば予防や治療が可能と考えられる32種類の疾患をリストアップし、各国を総合的に評価したものです。

伝統的な食文化(和食)
米を中心とした「一汁三菜」の和食は、魚介類、大豆製品、野菜、海藻などを豊富に使い、低脂肪で栄養バランスに優れています。これは生活習慣病の予防に寄与しています。
まごわやさしいが毎日のように実現していたのが、1970年代の日本と言われており、WHO:世界保健機構でも1975年の日本の家庭食が理想的な栄養食と認知されています。
たくさん食べられる年代の人々が魚を食べることが多ければ、きっと効率よい栄養の摂り方ができるんでしょうね。高齢者は肉をもっと食べたほうがいいと昨今では言われています。食べられる量が減るからですよね。
健康にいいものがたくさんあるので、日本でのグルメ旅行を楽しめる外国人のお客様もたくさんいらっしゃるのがうれしいです。


高い健康意識
日本人は健康診断(人間ドックなど)を受ける機会が多く、健康づくりに対する意識が比較的高い傾向にあります。高齢者は趣味のように医者に行くなどとお笑いなどでも言われるように、調子が悪いと治そうとし、そのまま放置しない人のほうが多いと言えます。
町中で見るチラシやポスターなども、行政が健康づくりに対してケアが手厚いことを示しており、子どもたちも管理栄養士がしっかり献立を考えた給食で育っています。保育園や幼稚園でも給食を実施しているところは多いです。
それゆえに、町中での商業施設でも健康志向メニューは多く、平均値としての健康にいい食品は多くなっていますし、健康を考えるような雑誌・本なども多いです。
公衆衛生の向上
江戸時代からの「養生」の考え方や、現代の徹底した衛生管理も健康増進に繋がっています。 たとえばお風呂。公衆浴場で裸になって他人にプライバシーを見せることができる国民は少ないです。日本人は江戸時代からお風呂にこまめに入る国民でした。
たとえば飲食店での食べ残しの持ち帰りにも衛生的ではないという理由で、拒否されることもあり。昔から寿司の折詰と中華以外での持ち帰りは少なかったのが、ここ20年弱でようやく自己責任の傾向が強くなったり、コロナ禍での外食産業の衰退が尋常ではなく、Uber Eatsやデリバリーの隆盛がさらに衛生面でのケアに対しての心配りを日本的なものにしています。


現在の主な健康課題がいくつかあります。
平均寿命と健康寿命の差:
2022年時点で、平均寿命(男性81.05歳、女性87.09歳)と健康寿命(男性約73歳、女性約75歳)の間には約9〜12年の差があります。この「健康上の問題で日常生活に制限のある期間」を短縮することが重要な課題です。最後まで自分の力で自分らしく生きていけるほうが人として幸せで、心の健康に直結するからです。
生活習慣病の増加
がん(悪性新生物)、心疾患、脳血管疾患の三大生活習慣病が死因の約半数を占めています。食生活の変化(脂肪摂取量の増加など)、運動不足、喫煙などがリスク要因となっています。
高齢化に伴う課題: 認知症や、介護予防・支援の必要性が増大しており、高齢者の健康維持が社会全体の課題となっています。
メンタルヘルス
10代の自殺死亡率など、こころの健康に関する問題も喫緊の課題として認識されています。 いじめなども含め、社会問題としての対策も求められていますが、多様性に対応し続けつつ、心が疲弊するライフスタイルが問題となってきています。
国の取り組みとして、厚生労働省は、国民の健康づくり運動として「健康日本21(第二次・第三次)」を推進しており、平均寿命の延伸以上に健康寿命を延ばすこと(不健康な期間の短縮)を目指しています。具体的な取り組みとして、がん検診の受診率向上、食育の推進、たばこ対策(禁煙支援)などが行われています。
全般的に日本人のDNAそのものも蓄積として長生きになっているものですが、環境要因も大きく多岐に渡っており、日本で生活することは健康にかなり有利です♬